NT-proBNPについて
西荻動物病院の福岡です。春になり、狂犬病ワクチンやフィラリア予防に合わせて、健康診断を推奨しております。その中で外注検査コースに含まれる心臓の評価、血中NT-proBNP濃度について、今回のコラムでは取り上げたいと思います。
BNPとは
まずBNPとは、「脳性(B型)ナトリウム利尿ペプチド(最初は脳で発見された)」と言われるもので、心臓壁の伸展や心臓への負担(ストレス)に対して心筋から生成・分泌されるホルモンの1つです。この分泌は心臓障害の重症度とよく相関することがわかっており、この測定は心臓疾患の早期発見、重症度の評価、治療効果の評価などに役立っています。
BNPは不活性型の前駆体として分泌され、その分子がBNPとNT-proBNPに分断され、BNPが活性を持ちます。(難しい話になりましたが、要するに)測定方法にはBNPを測定する方法とNT-proBNPを測定する方法があります。当院が利用している検査センターでは、半減期の長いNT-proBNPの測定を採用しています。
NT-proBNP結果の解釈
検査値の評価は以下の通りですが、血圧の状態や腎臓機能など、様々な要因も数値に影響する可能性があり、あくまで検査の1つとして、臨床症状などと合わせて総合的に評価する必要があります。
そしてもし異常がみられた場合には、心エコー検査、必要に応じて胸部X線検査、心電図、血圧測定などによる詳細な循環器の評価が推奨されます。
犬
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<900pmol/L:現時点では臨床的に有意な心臓病の可能性は低いと考えらます。
900〜1800 pmol/L:現時点で臨床的に有意な心臓病の可能性は高いと考えらます。詳細な心臓の評価が薦められます。
>1800pmol/L:現時点で臨床的に有意な心臓病の可能性は高いと考えらます。詳細な心臓の評価が強く薦められます。
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猫
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<100pmol/L:現時点では臨床的に有意な心臓病の可能性は低いと考えらます。
100〜270pmol/L:現時点で臨床的に有意な心臓病の可能性は高いと考えらます。詳細な心臓の評価が薦められます。
>270 pmol/L:現時点で臨床的に有意な心臓病の可能性は高いと考えらます。詳細な心臓の評価が強く薦められます。
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不明な点がございましたら、スタッフにお尋ねください。