9月に入り、暦の上では秋ですが、まだまだ暑い日は続きます。
人間と同じように、犬猫も熱中症になるので、まだまだ警戒が必要です!
熱中症で動物病院を救急受診する犬の死亡率は50%とも言われており、決して侮れない病気です。
熱中症は体温調節機能の異常から高体温状態が続き、様々な身体への影響が出る病気です。
犬猫の正常体温はおおよそ38〜39℃ですが、40℃を超えると熱中症の症状が出てくる可能性があります。
熱中症の初期症状としては、パンティングやふらつき、流涎(よだれ)などが挙げられます。
症状がすすむと、嘔吐や下痢、痙攣や意識状態の低下が見られ、重症例では多臓器不全となり死に至るケースもあります。
短頭種(フレンチブルドッグなどマズルの短い品種)や大型犬、心疾患や腎臓病、肥満などがリスク要因と言われていますが、どの子にも起こりうる病気です。
もし、熱中症が疑われる場合は、全身を常温の水で濡らして風を当てたり(氷水で急激に冷やすのはNG)、首や脇、股関節などを局所的に保冷剤で冷却しながら、早期に動物病院を受診して下さい。
事前に熱中症の可能性があるとお電話いただけると、スムーズにご対応できるかと思います。
熱中症は、飼い主の管理で十分に防ぐことのできる病気です。
飼い主が注意すべき点としては、
① 室温湿度の管理をしっかり行う
② 暑熱環境下での散歩や屋外活動を控える
③ 暑い車内に放置しない
などが挙げられます。
暑さのピークを越えて、エアコンをつけずに室内でお留守番させる飼い主様が増えてくる時期ですので、特に室温湿度の管理には気をつけましょう。
適正な室温湿度については一般的に室温25℃、湿度50%程度と言われていますが、品種差や個体差もありますので、気になる方は診察時にご相談下さい。